秋が旬の魚の特徴は?
秋が旬の魚は、冬や産卵に備えて体内に脂肪や栄養を蓄えます。
秋になると脂がたっぷりとのり、旨みの増す魚が多いのはそのためです。
秋に食べ頃を迎える魚としては、主にサンマやサバ、カツオ(戻り鰹)、サケ(秋鮭)、カマス、イワシ、イナダなどが挙げられます。
サンマやサバなどの青魚は、不飽和脂肪酸のEPAやDHAの含有量が特に豊富。
EPAは血中の中性脂肪を減らし、動脈硬化などを予防する効果が期待でき、DHAは血液系の疾患を予防する働きがあるほか、記憶や認知機能の向上にも良い影響があるといわれています。
不飽和脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸の一種で、食物から摂取する必要があるため、旬の魚から積極的にとるのがおすすめです。
秋が旬!人気の魚6種類とその特徴
ここでは、秋が旬の魚の中でも代表的な6種類について、それぞれの特徴や含まれる栄養素、おいしい食べ方をご紹介します。
サンマ
秋の味覚の代表格でもあるサンマは、10~11月頃に旬を迎えます。
産卵のために北の海から南下してくるサンマは、この時期に一年の中で最も脂がのり、漁獲量もピークに達します。
主な漁獲地
北海道、岩手、宮城、福島、富山
栄養素
DHAやEPAを多く含み、脂がのった旬の時期はさらに栄養価がアップします。
また、たんぱく質や鉄、カルシウム、ビタミンDの含有量も多いです。
おすすめの食べ方
サンマといえば、定番の塩焼きがおすすめ。
ほかにも煮付けや蒲焼き、マリネなどでもおいしく食べられます。
サバ
サバは春から夏にかけて北海道沖へ北上し、産卵期の秋になると南下します。
10~11月頃にとれるサバは「秋サバ」と呼ばれ、脂がたっぷりのったジューシーな身を味わえます。
主な漁獲地
北海道、宮城、茨城、鳥取、長崎
栄養素
サンマと同じく、DHAやEPAといった必須脂肪酸の含有量が豊富。
良質なたんぱく質や、丈夫な骨を作るのをサポートするビタミンD、糖質の代謝に関わるビタミンB1も多く含みます。
おすすめの食べ方
サバには独特の生臭さがあるため、定番の塩焼きにしたり、生姜などの薬味といっしょに煮付けにしたりするのが◎。
竜田揚げ、ムニエルなどにも向いており、和風と洋風のレシピのどちらも楽しめます。
カツオ(戻り鰹)
カツオは春と秋に旬を迎え、春にとれるものは「初鰹」、秋にとれるものは「戻り鰹」と呼ばれます。
春頃から青森県沖合周辺まで北上して栄養を蓄え、秋になって南下してきたときにとれる戻り鰹は脂がたっぷりのっていて、こってりとした味わいが楽しめます。
主な漁獲地
宮城、東京、静岡、高知、宮崎
栄養素
初鰹と戻り鰹とで栄養価が異なるのがカツオの特徴。
さっぱりした味わいの初鰹に対し、脂を蓄えた戻り鰹は脂質やビタミンA、ビタミンDが多く含まれます。
脂質が多い分、初鰹よりもカロリーは高いですが、DHAやEPAといった良質な脂質になるので、適度に摂取するのが◎。
おすすめの食べ方
新鮮な戻り鰹は、身や皮の付近に脂がたっぷりと含まれるため、脂の風味を残しつつさっぱり食べられる刺身が◎。
おろし生姜やにんにくといった薬味といっしょに食べる、カツオのたたきもおすすめです。
サケ(秋鮭)
秋になると産卵のために、日本の川へ戻ってくる秋鮭。
産卵前の秋鮭は白子や卵の成長に脂肪が使われているため、脂が少なく身が締まって味もあっさりとしています。
おなかの中のイクラと併せて、秋の味覚として人気です。
主な漁獲地
北海道、青森、岩手、秋田
栄養素
たんぱく質やEPA、DHA、ビタミンB1、ビタミンDなどに加え、エイジングケア効果が期待できる抗酸化作用が強いアスタキサンチンを豊富に含むのが特徴。
老化による免疫力の低下や、動脈硬化といった生活習慣病、シミ・しわなどの予防ができるメリットがあります。
おすすめの食べ方
脂が少なくあっさりとしているため、塩焼きよりもバター焼きやムニエル、シチューの具材などに向いています。
クリームやマヨネーズとの相性が良いため、洋食メニューにも使いやすいです。
イワシ
日本で流通しているイワシは、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの3種類。
このうち、ウルメイワシが10~12月にかけて旬を迎えます。
脂が少なめでありながら、濃厚な旨みがあるため、イワシの中でも特においしいといわれています。
主な漁獲地
北海道、宮城、茨城、鳥取、島根
栄養素
DHAやEPAのほか、鉄、ビタミンD、ビタミンB12などが豊富ですが、特にほかの魚類と比べて多く含まれているのがカルシウム。
カルシウムは骨や歯を作るのに欠かせない栄養素。さらに、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあるので、そのいずれも含まれるイワシは骨粗しょう症予防に効果的です。
おすすめの食べ方
秋が旬のウルメイワシはイワシ類の中でも特に旨みが強いため、新鮮なものは刺身にしたり、マリネにしたりするのもおすすめです。
また、味噌と生姜で味付けしたイワシのつみれや生姜煮も人気があります。
カマス
日本で主に食べられているカマスは、アカカマス、アオカマス、ヤマトカマスの3種類ですが、一般的にカマスと呼ばれているのはアカカマスで、本カマスとも呼ばれています。
白身がおいしい魚として知られ、脂ののる10~12月と、産卵前に栄養を蓄える3~4月に旬を迎えます。
主な漁獲地
神奈川、富山、和歌山、長崎、鹿児島
栄養素
たんぱく質やビタミンDのほか、赤血球の生成に不可欠なビタミンB12が多く含まれます。
DHAやEPAはほかの青魚ほど含まれていませんが、白身魚の中では多いほうなので、積極的にとると◎。
おすすめの食べ方
癖がなく、上品な味わいの白身魚であるカマスの定番といえば、塩焼きやフライ。
また、カマスの干物をグリルで焼き、レモン&醤油or大根おろし&ポン酢につけて食べるといったシンプルな食べ方もおすすめです。
産地から届く秋が旬の魚をご家庭で
青魚を中心とした秋に食べ頃を迎える魚は、脂がのっていておいしいだけでなく栄養価も高いため、旬のうちに積極的に食べていただきたいです。
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