米の種類はどれくらいある?人気銘柄の特徴やおいしい炊き方を紹介

炊き立ての白ごはん

米は日本人にとって最も身近ともいえる食品のひとつで、毎日食べる主食として欠かせないものです。
しかし、米は銘柄の種類が非常に多く、選ぶ際に迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

ここでは、米の種類がどれくらいあるのか、代表的な銘柄やその特徴についてご紹介します。
併せて、米をおいしく炊くポイントも見ていきましょう。

米の種類は大きく3つある

米は世界中で生産されており、大きく次の3種類に分けられます。

ジャポニカ米

ジャポニカ米

主に日本で食されているジャポニカ米は、日本や朝鮮半島、中国のほか、ヨーロッパの一部やアメリカ、オーストラリアなどでも生産されています。

短く丸みを帯びた楕円状で、炊くと弾力と粘り気、ツヤが出るのが特徴。
口当たりがやわらかく、噛めば噛むほど甘味が出てくるため、お寿司やおにぎりなどにもぴったりです。

インディカ米

インディカ米

インディカ米は世界で最も生産量が多く、中国やタイ、バングラデシュ、ベトナム、インド、マレーシアなど、さまざまな地域で生産されています。

細長い形状で、炊くと粘り気の少ないパサパサとした食感になるため、パエリアやチャーハン、ピラフ、カレーなどとの相性が良いとされています。

ジャバニカ米

「ジャワ型」や「熱帯ジャポニカ」とも呼ばれるジャバニカ米は、インドネシアをはじめとするアジアの熱帯地域や、中南米の一部地域などで生産されています。

大粒で幅が広く、ジャポニカ米と比べてあっさりとしつつも適度に粘り気があり、パエリアやリゾットなどに使われています。

米の銘柄はどれくらいある?主な銘柄の特徴

農林水産省の資料(※)によると、2024年度における日本の米(水稲うるちもみおよび水稲うるち玄米)の銘柄数は、約930種類となっています。
そのうち、主食用として作られている実品種数は320品種程です。

ここからは、一般財団法人日本穀物検定協会「令和5年産米の食味ランキング」において、特Aランクを獲得している43種類の米から、人気の銘柄10種類の特徴をご紹介します。

※ 農林水産省「農産物検査を行う産地品種銘柄の取扱い

米の味わいチャート

米の味わいチャート

コシヒカリ

数ある米の銘柄の中でも特に生産量が多いコシヒカリは、甘味や粘り気が強く、ツヤも出るため、味と見た目のバランスに優れています。

主な産地

新潟県、茨城県、栃木県

あきたこまち

コシヒカリと同様に、全国的に生産量が多く人気があるあきたこまち。
コシヒカリと比べるとやや小粒で粘りが少なく、すっきりとした味わいです。

主な産地

岩手県、秋田県、茨城県

ひとめぼれ

宮城県の気候や風土のもとで開発されたひとめぼれ。
コシヒカリ譲りの程良い甘さや粘り気があり、どんな料理にも合わせやすいと評価されています。

主な産地

岩手県、宮城県、福島県

にこまる

にこまるは、主に九州で生産されているヒノヒカリに代わる、高温耐性に優れる品種として研究開発された米です。
ツヤがあり粘り気も強く、ヒノヒカリと並ぶおいしさを味わえます。

主な産地

静岡県、福岡県、長崎県

つや姫

にこまるは、その名のとおり、際立つ白さとツヤが特徴的な、山形のブランド米であるつや姫。
冷めても炊き立てのようにもちもちとした食感や、風味を楽しめます。

主な産地

山形県

ななつぼし

ななつぼしは北海道のブランド米。
あっさりとした甘味で粘り気は控えめ、冷めてもおいしいという特徴があります。
そのため、弁当や寿司、おにぎりなどに向いています。

主な産地

北海道

ゆめぴりか

ゆめぴりかは2011年に品種登録された比較的新しい米で、こちらも北海道のブランド米です。
炊き上がりは粘り気が強めで、モチモチと柔らかい食感が特徴。
味が濃く、甘味がしっかりしていて、ごはんだけでも満足度が高いです。

主な産地

北海道

サキホコレ

コシヒカリを超えるおいしさと高温耐性を持つ品種を目指し、秋田で生まれた新しい銘柄のサキホコレ。
適度な弾力とやわらかさがあり、噛めば噛むほど上品な風味や甘味が広がります。

主な産地

秋田県

ヒノヒカリ

九州を中心とした西日本で生産されているヒノヒカリは、親のコシヒカリに近い味わい。
コシヒカリと比較するとやや中粒で、厚みと丸みがあります。

主な産地

熊本県、大分県、鹿児島県

きぬむすめ

島根県の主力品種として生産されているきぬむすめは、特に炊き上がりの白さとツヤが高く評価されています。
コシヒカリよりもあっさりとした味わいで、上品な口当たりです。

主な産地

静岡県、和歌山県、島根県

米をおいしく炊くポイント

良い米を手に入れたら、米のおいしさを最大限に引き出す炊き方をしたいところ。
そのためには、研ぎ方や蒸らし方など、炊く前後にいくつかポイントがあります。

ここでは、米をおいしく炊くためのコツを見ていきましょう。

米は手早く優しく研ぎ、しっかり浸水させる

洗米

米は時間をかけすぎずに手早く、優しく研ぐことがポイントです。

玄米を精白したときに出るぬかを取り除くため、最初は水をたっぷり使って素早くすすぎ、後半は少量の水に浸しながら手のひらで押すように研いでいきます。

また、ふっくらと炊き上げるため、研いだ米を炊く前に浸水し、芯まで水を浸透させます。
その際、冷蔵庫に入れると旨みがアップ!
浸水時間は最低30分、冬場なら1時間程度を目安にしてください。

炊き上がった米は十分に蒸らす

炊きたてのご飯

米が炊き上がったら、10~15分程は蓋を開けずに蒸らしてください。
炊けた米へ十分に蒸気を吸い込ませることで余分な水分が釜の中に残らず、ふっくらとしたご飯になります。

ただし、蒸らし時間が長すぎるとかえって米が絞まってしまうので注意してください。

土鍋か炊飯器かによって仕上がりが変わる

土鍋のご飯

米は土鍋で炊くほうがおいしく仕上がるともいわれます。
その理由は、土鍋は温度上昇が緩やかで、米の甘味や旨みを引き出すことができるため。
また、土鍋は熱が冷めにくく、火を弱めた後も一粒一粒にしっかりと火が通ってムラなく炊き上がりやすいという特徴もあります。

しかし、土鍋で炊いているあいだは火加減を見る必要があり、時間も自身で計らなくてはなりません。
土鍋と炊飯器の両方を使う場合、仕上がりにこだわりたいときは土鍋、手軽に炊きたいときは炊飯器と、使い分けるのもおすすめです。

ただ、近年は炊飯器の機能も向上しており、土鍋で炊いた米と近い仕上がりになる機種も多く登場しています。
土鍋で炊く余裕がなくても、炊飯器でおいしく炊くことができます。

米の種類別の違いを知り、お気に入りの銘柄を見つけよう

米は今回ご紹介したほかにも、新しい銘柄がどんどん登場しています。
銘柄ごとに味や食感は異なるため、気になる銘柄を食べ比べてみて、お気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。

めいぶつチョイスには、全国の産地から届くさまざまな銘柄の米がそろっています。
スーパーで手に入らない銘柄も多くございますので、ぜひチェックしてください!