ウニの旬は夏!食用ウニの種類や産地、おいしい食べ方を紹介

ウニの旬

口の中でとろけるような食感と、上品な旨みの中に漂う磯の香りが特徴の「ウニ」。
寿司ネタやお酒のおつまみの定番ですが、「そもそもウニとは何か」を意識することはあまりないのではないでしょうか。

ウニは、ヒトデやナマコと同じ棘皮(きょくひ)動物で、私たちが食べている黄色い部分は生殖巣にあたります。

ウニは一つひとつ手作業で漁獲される上、1つのウニから取れる生殖巣はそれほど多くありません。
加えて、出荷までの工程が複雑で手間と時間がかかるため、食用ウニは高級食材として知られています。

せっかくウニを食べるなら、旬の時期を逃さず、よりおいしく食べたいですよね。
そこで今回は、ウニの味が最も良くなる旬の時期や、おすすめの食べ方などについてご紹介します。

ウニを食べるのに最適な旬の時期は?

ウニの旬は、ウニがとれるエリアや種類によって変わりますが、最盛期は産卵を控えた6~8月だといわれています。
産卵の1~2ヵ月前は、生殖巣にたくさんの栄養が蓄えられて大きく育つ時期だからです。

ただし、ウニの中には、北海道でも九州でもとれるものがあります。
同じ種類のウニでも、産地によって異なる時期においしさのピークが来ることを知っておくと、好みのウニを長く楽しむことができるでしょう。

ウニの代表的な産地と旬の時期については、追って本記事でご紹介します。

日本でとれる代表的な食用ウニは主に5種類

日本近海には160種類以上のウニが生息しているといわれていますが、食用として流通しているのはごくわずか。

ここからは、日本でとれる食用のウニの中でも代表的な5種類について、その特徴を見ていきましょう。

バフンウニ

バフンウニ

たわしのような形をしたバフンウニは、日本で最もメジャーなウニです。

東北から九州まで幅広い地域の日本海沿岸でとれ、サイズは2cm程度とそれほど大きくありません。
春から夏にかけて、生殖巣が発達したときの味は非常に濃厚で、滑らかな口溶けも魅力です。

人気があるウニですが、漁獲量が少ないため流通が産地周辺に限られ、高値で取引されることが多い高級食材です。

エゾバフンウニ

エゾバフンウニは、バフンウニより少し大きめで、鮮やかなオレンジ色の身が特徴的なウニ。
漁獲地は東北地方に集中しており、北海道や福島県の太平洋、山形県の日本海などでとることができます。

漁獲量は国産ウニの半数を占めていますが、バフンウニのような強い甘味とコクがあることから、エゾバフンウニも高級品として流通しています。

ムラサキウニ

ムラサキウニ

バフンウニと同じくらい、国内での認知度が高いのがムラサキウニです。
黒く長いトゲの中に白っぽい身を隠していることから、「白ウニ」と呼ばれることも。
バフンウニより大きめですが、大味ではなく、旨みがしっかり凝縮されています。

メインの産地は、茨城県より南の太平洋側、青森県より南の日本海側です。
日本海側と太平洋側で旬の時期が異なることから、味は産地によって微妙に異なり、西に行くほど濃厚で深いコクのある味が楽しめるといわれています。

味の微妙な違いを比べてみたい場合は、産地にもこだわるといいでしょう。

キタムラサキウニ

キタムラサキウニは一般的にイメージされるウニの形状に近く、サイズはムラサキウニよりも大きめ。
身の量も多いので食べ応えがあり、身崩れしにくいこともあって寿司ネタとして重宝されています。

味はあまり癖がなく、淡白な中にほのかな甘味がある程度で、さっぱりと食べられます。
輸入されることも多いですが、国内では太平洋側に広く生息しており、主に相模湾より北側のエリアで漁獲されています。

アカウニ

アカウニ

赤みがかった殻を持つアカウニは、主に長崎や佐賀など九州でとれます。
漁獲量が少ない上にほかのウニよりも小ぶりで、産地でほぼ消費されてしまうため、全国的にはあまり知られていません。

しかし、その味わいは非常に濃厚で甘味もコクも強く、評価は高いです。
ウニが好きな人なら、多少値が張っていても食べたいと思う品種といえるでしょう。

ウニの代表的な産地と、産地ごとの旬

ウニの代表的な産地には、北海道、東北地方(青森県、岩手県、宮城県)、山口県、九州地方(長崎県、福岡県、熊本県、鹿児島県)があります。

ここでは、それぞれの地域でとれる代表的なウニの種類と、それぞれの旬を見ていきましょう。

北海道

北海道で収穫されるウニの量は、日本でもトップクラス。
エリアが広大な分、とれるウニの種類も多く、バフンウニ、エゾバフンウニ、ムラサキウニ、キタムラサキウニの産地として知られています。

北海道のウニの旬

ウニの種類
バフンウニ 1月中旬~6月
エゾバフンウニ 3月
ムラサキウニ 6~8月、11~3月
キタムラサキウニ 7月~8月

東北地方

東北地方では、キタムラサキウニ、エゾバフンウニの漁獲が盛んです。

青森県のウニの旬

ウニの種類
キタムラサキウニ
エゾバフンウニ
4~6月

岩手県、宮城県のウニの旬

ウニの種類
キタムラサキウニ 6~8月

山口県

中国地方の中でも特にウニの漁獲量が多い山口県では、バフンウニ、ムラサキウニ、アカウニがとれることで知られています。

山口県のウニの旬

ウニの種類
バフンウニ 6~7月
アカウニ 6~8月
ムラサキウニ 3~4月

九州地方

九州地方では、ムラサキウニとアカウニの漁獲が盛んです。
ムラサキウニは、特に長崎県の壱岐島や熊本県の天草が産地として知られており、アカウニは主に九州の西側沿岸に生息しています。

九州地方のウニの旬

ウニの種類
ムラサキウニ 3~5月
アカウニ 7~10月

ミョウバンを使ったウニは味が落ちる?

ミョウバンは、アルミニウムと鉄、硫酸が結合した物質。

ウニの加工の工程では、無菌の海水にわずかなミョウバンを溶かしてウニをつけることで、ウニの身が引き締まり、型崩れを防ぐことができます。
また、ミョウバンにつけることで、とれたてのウニの鮮度を保ち、酸化によるくさみを抑える効果も。

ミョウバンでウニの味が落ちるともいわれますが、ウニが余分な水を吐き出すため、むしろ本来の旨みが増すことが期待できるでしょう。

ウニのおいしい食べ方

続いては、旬のウニが手に入ったら、ぜひ試していただきたい食べ方をご紹介します。

生でそのまま食べる(塩ウニ)

生でそのまま食べる塩ウニ

とれたてのウニを塩に漬け込んだ「塩ウニ」は、ウニの風味と香りが際立ちます。
酒の肴としてそのまま食べたり、白いご飯にのせたりして、磯の風味を十分に楽しみましょう。

ウニ丼

ウニ丼

炊きたてのご飯の上に新鮮なウニをのせたウニ丼は、老若男女に愛される一品。
口の中でご飯とウニが混ざり合う贅沢を堪能してください。

焼きウニ

ウニをアワビなどの殻に詰めて焼いた焼きウニは、生のウニよりも味が濃縮されて旨みが倍増します。
生ウニが苦手でも焼きウニは食べられる人も多いため、ぜひお試しください。

お好みで醤油を垂らしてもおいしく食べられますよ。

ウニのパスタ

ウニのパスタ

ウニをほぐしてトマトソースやクリームソースと合わせ、パスタに絡めて食べます。
簡単なのにリッチな味わいに仕上がるため、ホームパーティーなどでも重宝するでしょう。

ウニしゃぶ

練ったウニをスープに溶かし、野菜やお肉をくぐらせて食べるしゃぶしゃぶです。
残ったスープにご飯を入れて煮ると、最後の1粒まで余すことなくウニを味わいつくすことができます。

日本産のウニを食べ比べて、好みの味を見つけましょう!

日本でとれるウニの種類は複数あり、それぞれに異なる特徴を持っています。
また、同じウニでも産地によって旬を迎える時期が変わるため、産地ごとの旬を知って、一番おいしい時期を逃さないようにするのがおすすめです。

めいぶつチョイスでは、ウニをはじめ、全国各地でとれるおいしい魚介類を豊富に取り揃え、産地直送でお届けしています。
大切な人への贈答用としてご利用いただけるのはもちろんですが、ぜひご自宅でもおいしい旬の魚介類を味わってください。