イチゴにはどのような品種がある?主な20種類を紹介
日本では約300種類ものイチゴが生産されており、世界中に存在するイチゴの品種のうちの半分以上を占めるともいわれています。
現在も日本各地でイチゴの品種改良が行われており、新しい品種が続々と誕生しています。
自分の好みに合ったイチゴを見つけるためには、品種ごとの旬や産地、味の特徴を知ることが大切です。
ここでは、日本で生産されているイチゴの中でも代表的な20品種を紹介します。
イチゴの味わいチャート
章姫(あきひめ)
一般的なイチゴは横幅のある円錐形をしていますが、章姫は細長い円錐形をしているのが特徴です。
果皮はやわらかくて口当たりがよく、果汁がたっぷり。酸味が少なく、しっかりとした甘味を感じられます。
章姫は静岡県や愛知県などを中心に生産されており、12~5月頃に流通します。旬は2~4月頃です。
あまおう
あまおうは福岡県で開発・生産され、「あかい」「まるい」「おおきい」「うまい」の頭文字を取って名付けられた品種です。
果実は短円錐形で大粒のものが多く、果皮は濃い赤色でつやがあります。強い甘味の中に適度な酸味があり、バランスがとれた濃厚な味わいを楽しめます。
あまおうの流通時期は11~5月頃で、旬は1~4月頃です。
かおり野
かおり野は、三重県を中心に栽培されている品種です。
果肉が中心から外側にかけて真っ白で、カットするとふちの赤と果肉の白のコントラストが楽しめます。酸味は控えめで甘味が際立ち、香りも強いため、豊かな風味を味わえます。
流通時期は11~5月頃で、旬は12~3月頃です。
さがほのか
さがほのかは佐賀県生まれの品種で、九州地方で広く生産されています。
果実が大きくて細長い円錐形をしているのが特徴で、酸味が控えめで甘味が強く、やや硬めの果肉の食感が楽しめます。果肉が硬いので傷みにくく、日持ちするのも特徴です。
流通時期は12~5月頃で、3月頃に旬を迎えます。
さちのか
さちのかは福岡県生まれの品種で、現在は長崎県や佐賀県、千葉県などで生産されています。
甘味と酸味のバランスがよく、イチゴらしい甘酸っぱい味わいが魅力の品種です。また、ほかの品種と比べてビタミンCが1.3倍も含まれています。
流通時期は12~5月頃で、旬は2~3月頃です。
とちおとめ
とちおとめは、開発地である栃木県を中心に、関東で最も生産されている品種です。
果実が大きくて食べごたえがあり、糖度が高くて酸味が程良く、バランスのとれた味わいが人気。
流通時期は11~5月頃で、2~4月頃に旬を迎えます。
女峰(にょほう)
女蜂は、かつては「東の女蜂、西のとよのか」といわれるほど人気を博した品種です。開発地の栃木県のほか、香川県などでも栽培されています。
女峰はほかの品種よりも小ぶりながら、甘味と程良い酸味があり、果実の外側から中心まで鮮やかな赤色です。
イチゴの強い香りに加えてたっぷりの果汁があり、深みのある味わいが楽しめます。
12~6月頃に流通し、3月が旬です。
紅ほっぺ
紅ほっぺは静岡県生まれの品種です。
鮮やかな紅色であることと、ほっぺが落ちるほどコクがあるという特徴から、紅ほっぺと名付けられました。
果実は大きく硬めで、食べごたえは抜群。強い甘味としっかりした酸味があり、コクのある味わいが特徴。
生クリームとの相性がよいため、ケーキにもよく使われます。中心まで赤いので、カットした際の断面の美しさも楽しめます。
流通時期は12~5月頃で、旬は3月頃です。
もういっこ
もういっこは、宮城県のオリジナル品種です。
大粒の果実はすっきりとした甘さがあり、「もう一個食べたい」と手が伸びてしまうおいしさが名前の由来。果肉がしっかりしており、日持ちもします。
流通時期は12~5月頃で、1~4月頃に旬を迎えます。
やよいひめ
やよいひめは群馬県で開発された品種で、一粒の重さが平均約20gと食べごたえのある大粒な果実が特徴。
甘味が非常に強く、濃厚でコクのある味わいが楽しめます。酸味は一般的な品種よりも控えめです。
流通時期は12~6月頃までで、旬は1~5月頃。
あすかルビー
奈良県生まれのあすかルビーは、大きな果実と、きれいな赤色でつやのある果皮が特徴。
果肉は硬めで果汁が多く、しっかりとした甘さと程良い酸味のバランスが絶妙な品種です。
流通時期は12~5月頃で、1~4月頃が旬になります。
おいCベリー
おいCベリーは、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)によって開発された品種です。佐賀県や長崎県などの九州地方を中心に生産されています。
数あるイチゴの品種の中でもビタミンCが特に豊富で、一般的な品種よりもビタミンCが多い「さちのか」の約1.3倍、「とよのか」の約1.6倍含まれています。
糖度が高くて甘味が強く、優れた味わいも特徴。
流通時期は12~5月頃までで、旬は1月以降です。
恋みのり
恋みのりも、おいCベリーと同じく農研機構によって開発された品種。
九州地方を中心に栽培されています。
一粒あたり約18gと大玉の果実は、香りが豊かです。
しっかりとした甘味を味わえて、酸味は控えめ。
流通時期と旬は12~4月頃です。
スカイベリー
スカイベリーは、とちおとめに続く栃木県の人気品種を目指して開発されたイチゴです。
一粒が25g以上と果実が大きいものが多く、食べごたえがあります。
程良い歯ごたえをジューシーな果汁とともに楽しめるのが特徴。
サイズが大きく色鮮やかでつやもあるため、見た目が美しくプレゼントにもぴったりな品種です。
流通時期は12~5月頃で、2~3月頃に旬を迎えます。
桃薫(とうくん)
桃薫は、農研機構と北海道農業研究センターにより開発され、現在は長崎県や茨城県で生産されている品種です。
桃薫は、その名のとおりモモのような芳醇な香りと淡い色合いを持ち、一般的なイチゴとはひと味違う風味を堪能できます。
そのまま食べるのはもちろん、サラダに加えたり、生ハムと組み合わせたりするのもおすすめです。
収穫は12月頃から始まり、地域によっては8月頃まで収穫されます。
旬は2~4月頃。
ゆめのか
ゆめのかは、2007年に登録された比較的新しい品種で、現在は主に長崎県や愛知県などで栽培されています。
ゆめのかは、糖度が高く甘味がありますが、程良い酸味もあり、さっぱりとした味わいが楽しめます。
そのまま食べてもおいしいですが、チョコレートや生クリームとの相性も抜群。
流通時期は12~5月頃で、旬を迎えるのは2~4月頃です。
よつぼし
よつぼしは、三重県、香川県、千葉県、農研機構が共同開発した品種です。
よつぼしの名称には、4機関が共同で開発した品種であることに加え、甘味・酸味・風味・美味(うまみ)の4つがそろうことで「よつぼし」級においしいという意味が込められています。
糖度と酸度がどちらも高く、濃厚な味わい。
流通時期は11~5月頃で、旬は1~3月頃です。
きらぴ香(きらぴか)
きらぴ香は、2015年に誕生した静岡県のオリジナル品種で、現在は静岡県でのみ栽培されています。
「きらきらとした宝石のような輝き」と「品のよい甘味と香り」と持つことから、きらぴ香と名付けられました。
甘くみずみずしい味わいが特徴で、酸味は控えめ。
流通時期は11月下旬~5月頃で、旬は1~4月頃です。
まりひめ
まりひめは、和歌山県のオリジナル品種です。
果実は大きく、つやのある鮮やかな赤色で、果肉も赤みを帯びています。糖度が高くて酸味が控えめなので、そのまま食べるとまろやかな風味を楽しめます。
流通時期は12~5月上旬頃で、旬は12~4月頃です。
ゆうべに
ゆうべには、2015年に誕生した熊本県のオリジナル品種です。
酸味はやや控えめで、甘さとみずみずしい食感が引き立ちます。果実は大ぶりで色味も鮮やかなので、見た目の美しさも評価されています。
流通時期は11~5月頃で、旬は12~4月頃です。
イチゴの旬はいつ?
イチゴの本来の旬は、春から初夏にかけての4~6月頃です。しかし、現在ではハウス栽培や品種改良が進み、11~5月頃にかけて多く流通しています。このうち、特においしいイチゴを味わえるのは1~3月頃です。
なお、旬は品種によって異なることがあります。
おいしいイチゴの食べ方
イチゴは常温のほうが甘味を感じやすいため、食べる前に冷蔵庫から出して常温に戻しておきます。
また、果皮が弱ってしまうのを防ぐために、水洗いは食べる直前に行います。
その際、ヘタを取って水洗いするとビタミンCが流れ出てしまうため、ヘタはつけたまま洗ってください。
なお、イチゴは先端が最も甘い果物です。大粒のイチゴはヘタのついている部分から食べると、最後まで甘さを楽しめます。
気になるイチゴの品種を食べ比べて、お気に入りを見つけよう
イチゴにはさまざまな品種があり、それぞれ異なる味わいや特徴を持っています。気になる品種をいくつか試して、好みのイチゴを見つけてみてください。
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