スイカの種類にはどんなものがある?旬や産地、栄養についても紹介

スイカの種類

夏の風物詩であるスイカは、体の熱を冷ましながら水分補給もできる優れた食材。
水分がほとんどですが栄養は豊富で、食欲がない日の夏バテ予防にもぴったりです。

そんなスイカにはさまざまな種類があり、食感や甘味の強弱、果皮の厚さなどに違いがあります。
ここでは、スイカの種類とそれぞれの特徴、さらにスイカの栄養についてご紹介します。

日本で流通するスイカの種類は約20種類

スイカは、種の有無や大きさ・形、果肉の色などによって分類されます。

スイカの大きさ・形による種類

・大玉種
・中玉種
・小玉種
・正円型
・ラグビーボール型
・俵型

スイカの果肉の色による種類

・赤肉
・黄肉
・白肉

また、各産地でブランドスイカも多く栽培されており、日本市場では全部で20種類程のスイカが流通しているといわれています。
大玉スイカがスタンダードですが、現在は核家族化の影響もあり、食べきりサイズの小玉スイカも需要があるようです。

ここでは、日本で人気の高い7種類のスイカの特徴をご紹介します。

大玉スイカ

大玉スイカ

スイカといってイメージするのはだいたい大玉スイカではないでしょうか。
緑の地に黒の縞模様があり、果肉は赤色、重さは5~8kg程です。

シャキシャキした食感とさわやかな甘味が特徴で、「祭ばやし777」「紅大」などの品種があります。

小玉スイカ

品種改良によって生まれた1.5~2kg程の小玉スイカ。
皮が薄く、少人数で食べきれる大きさと濃厚な甘味が人気で、全国的に栽培されるようになりました。

赤肉の「紅こだま」、黄肉の「黄こだま」、果肉が硬めの「サマーキッズ」などが流通しています。

マダーボール(楕円形)

ラグビーボール型をしたマダーボールは、よく果肉が詰まっていて糖度が高い種類。
皮が薄いので可食部が多く、日持ちがするのも特徴です。

小玉のマダーボールをよく見かけますが、平均15~18kgにもなる「入善ジャンボ西瓜(黒部すいか)」というインパクト大な巨大な品種も。

黄肉スイカ

黄肉スイカ

黄肉スイカは「クリームスイカ」とも呼ばれ、皮は赤肉のスイカと変わりませんが、果肉が鮮やかな黄色で甘味が強いのが特徴。

これは、一般的な赤いスイカの色素であるリコピンの代わりに、甘さを引き出す働きがある黄色い色素のキサントフィルが含まれているためです。

大玉、小玉、ラグビーボール状とさまざまな種類があるものの、流通量はそれほど多くありません。
中でも、大玉の「こがね」や「ゴールデン旭都(きょくと)」といった品種がよく知られています。

種なしスイカ

種なしスイカ

種なしスイカは、食べる際に種を取り除く手間が省けるとして昭和20〜30年代にかけて多く流通しました。
ただ、栽培が難しいことや味にムラがあることなどからあまり普及しなかったといわれています。

現在は品種改良が進み、皮の際部分まで甘味がある新品種「ブラックジャック」が注目を集めています。

黒皮スイカ

黒皮スイカ

黒皮スイカは皮が黒く、果肉は一般的なスイカより赤みが強いのが特徴です。

シャリシャリした独特の食感があって糖度が高く、比較的日もちもするため、贈答用にしても喜ばれます。
大玉の「タヒチ」、小玉の「ひとりじめBONBON」が人気の品種です。

黄皮スイカ

黄皮スイカ

黄皮スイカは、果皮が黄色くて果肉は赤いスイカです。
硬めの食感で味も良いですが、一般的なスイカに比べて流通量が少ないため、スーパーなどで見かけることは少ないでしょう。

代表的な品種には、「太陽スイカ」「金毘羅皇」などがあります。

スイカの主な産地と旬は?

スイカは、日中は暖かく朝晩は涼しい、寒暖差のある気候を好みます。
乾燥を好むため、多湿・多雨の地域ではうまく育ちにくいため、スイカの産地には寒暖差が大きく雨が少ない盆地が多いです。

農林水産省が公開している、2022年産スイカの都道府県別の出荷量は次のとおりです。

2022年産スイカの出荷量TOP5


  • 熊本県
  • 千葉県
  • 山形県
  • 鳥取県
  • 愛知県

農林水産省「令和4年産野菜生産出荷統計

スイカの旬は、路地物が出回る7〜8月頃ですが、ハウス栽培が盛んで温暖な熊本県では、梅雨前の4月頃には旬を迎えます。
6月頃には旬が北上して千葉県で旬を迎え、7〜8月にかけて山形県産のスイカが旬となります。

スイカ畑

スイカは実は栄養豊富

スイカは全体の9割が水分で、夏場に水分を補給するのにもってこいの食材。

リコピンやカリウム、アミノ酸のシトルリンをはじめ、実は栄養も豊富で、可食部100gあたり41kcalと低カロリーなのも魅力です。

リコピン

トマトに含まれる栄養素として知られる、赤色の色素成分であるリコピン。
実は、スイカにはこのリコピンが生のトマトの1.4倍も含まれているといいます。

リコピンは活性酸素を取り除く強い抗酸化作用が特徴で、体内の老化や、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。

β-カロテン

体内でビタミンAに変わるβ-カロテンも、リコピンと同様に抗酸化作用が強いのが特徴。
また、視覚機能や皮膚、粘膜をすこやかに保つ働きもあります。

シトルリン

シトルリンは、ウリ科の食物に多く含まれるアミノ酸の一種で、ウリ科の中でもスイカに多い栄養素です。

血流を改善する働きがあり、むくみや冷え性などの予防・改善につながると考えられるほか、抗酸化作用があるためエイジングケアにも役立つでしょう。

カリウム

カリウムは、食事からとりすぎた余分な塩分を尿として排出するのを助けるため、高血圧やむくみ予防につながります。
また、心臓や筋肉を正常に機能させるのを助ける役割も。

夏場はスイカでおいしく水分&栄養補給!

スイカには特徴が異なるさまざまな種類があり、春の終わりから夏の終わりまで長く味わうことができます。
また、栄養も豊富で、特に水分補給が必要な夏場には積極的に食べたい食材です。おいしく栄養がとれるのはうれしいですね。

めいぶつチョイスでは、全国各地の生産者がこだわって栽培したスイカをはじめとする野菜・果物を産地直送でお届けしています。

スーパーなどで見かけない種類のスイカが見つかるかもしれませんので、ぜひチェックしてください!